水道修理の工具ガイド|DIYに必要な道具を徹底解説

突然の水漏れや蛇口の不具合で水道修理が必要になったとき、どのような工具を準備すればよいか戸惑うことはありませんか。この記事では、ご家庭での水道修理に役立つ工具について、初心者の方にも分かりやすく解説します。水道工事の工具一覧から、水栓の修理に使えるレンチの種類、さらには100均やダイソーで手に入る便利な道具まで、幅広くご紹介します。水道修理に必要な道具は何か、固くて回らない蛇口に使う工具は何か、水道蛇口交換に必要な工具は何か、といった具体的な疑問にお答えします。また、水道スパナを100均で探す際の注意点や、本格的な水道工具セット、専門家が使用する特殊工具についても触れていきます。さらに、関連知識として水道工事士の年収はいくらですか?といった情報も交えながら、DIYで対応できる範囲とプロに任せるべきケースの見極め方も解説しますので、ぜひ参考にしてください。
  • 水道修理で最低限必要な基本工具がわかる
  • 症状別の適切な工具の選び方が理解できる
  • 100均やホームセンターで工具を揃える際の注意点がわかる
  • DIYが難しい場合の判断基準と専門業者への依頼の目安がわかる

水道修理の基本!まず揃えたい工具一覧

  • これだけは必須!水道修理に必要な基本道具
  • あると便利な応用工具
  • 安全に作業するための保護具

これだけは必須!水道修理に必要な基本道具

これだけは必須!水道修理に必要な基本道具に関する画像
家庭で発生する多くの水回りトラブルは、基本的な工具があれば対応できる可能性があります。まずは、これだけは揃えておきたい必須の道具をご紹介します。いざという時に慌てないよう、普段から工具箱に備えておくと安心です。
【水道修理の基本工具リスト】
  • モンキーレンチ: ナットのサイズに合わせて開口部を調整できる万能レンチ。蛇口の交換や接続部分の締め付けに必須です。
  • ウォーターポンププライヤー: 水道管や排水パイプなど、太いものを掴んだり回したりするのに適しています。滑りにくいようにギザギザの歯が付いているのが特徴です。
  • プラスドライバー・マイナスドライバー: 蛇口のハンドル部分のネジなど、様々な場所で使われます。サイズの異なるものがセットになっていると便利です。
  • シールテープ: ネジ部分に巻き付けて水漏れを防ぐテープです。配管の接続部分の修理には欠かせません。
  • 雑巾・バケツ: 作業中の水漏れや水滴を受け止めるために必要です。床を濡らさないためにも多めに用意しましょう。
これらの工具は、ホームセンターなどで手軽に購入できます。特にモンキーレンチとウォーターポンププライヤーは、水道修理の様々な場面で活躍するため、品質の良いものを選んでおくことをおすすめします。

あると便利な応用工具

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基本的な工具に加えて、以下のような応用工具があると、より幅広いトラブルに対応でき、作業効率も格段に上がります。DIYでの修理を本格的に考えている方は、少しずつ揃えていくと良いでしょう。 ラジオペンチは、狭い場所で小さな部品を掴んだり、針金を曲げたりする際に役立ちます。パッキンなどの細かい部品を交換する際に重宝します。 また、カッターナイフは、古いシールテープや固着したパッキンを取り除く際に便利です。ただし、部品や配管自体を傷つけないように注意深く使用する必要があります。
懐中電灯やヘッドライトも忘れてはいけません。シンク下や洗面台の下など、暗くて狭い場所での作業は意外と多いものです。両手が自由に使えるヘッドライトがあると、作業がとてもスムーズになりますよ。
さらに、パイプ内部の詰まりを解消するためのワイヤーブラシパイプクリーナーも、状況によっては必要になることがあります。排水溝の詰まりが頻繁に起こるご家庭では、一つ備えておくと安心かもしれません。

安全に作業するための保護具

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水道修理の作業では、思わぬ怪我を防ぐために保護具の着用が非常に重要です。特にDIYに慣れていない方は、安全対策を万全にしてから作業に臨みましょう。
【作業前に準備したい保護具】
  • 作業用手袋(ゴム手袋): 工具で手を挟んだり、汚れた水に触れたりするのを防ぎます。滑り止めの付いたものを選ぶと、工具をしっかり握れて安全です。
  • 保護メガネ: 水が跳ねたり、部品の破片が飛んできたりする危険から目を守ります。特に、圧力がかかっている配管を扱う際は必須と言えるでしょう。
  • 汚れても良い服装: 作業中は水や汚れが服に付着することがあります。長袖・長ズボンで、動きやすく汚れても構わない服装を選びましょう。
特に、古い水道管や部品は錆びていたり、鋭利になっていたりすることがあります。作業用手袋を着用することで、破傷風などの感染症のリスクを低減させることにも繋がると考えられています。安全第一で作業を進めることを心がけてください。
専門家アイコン作業の安全性に関する判断は、状況によって異なります。少しでも危険を感じたり、作業に不安がある場合は、無理をせず専門業者に相談することをおすすめします。

レンチ・スパナの種類と選び方【水道工事の主役】

  • モンキーレンチ:サイズ調整が可能な万能選手
  • ウォーターポンププライヤー:太いパイプもしっかり掴む
  • 立水栓レンチ(水栓レンチ):蛇口の裏側など狭い場所で活躍
  • モーターレンチ:大きなナットを回すための強力な工具

モンキーレンチ:サイズ調整が可能な万能選手

モンキーレンチ:サイズ調整が可能な万能選手に関する画像
モンキーレンチは、水道修理において最も使用頻度の高い工具の一つです。ウォームギアを回すことでレンチの開口幅を自由に調整できるため、様々なサイズのナットやボルトに対応できます。これ一本あれば、蛇口の取り付けナットや給水管の接続部分など、多くの箇所で活躍します。 選ぶ際のポイントは、最大開口幅と全長です。家庭用であれば、最大開口幅が30mm程度、全長が200mm~250mmのものが使いやすいでしょう。あまりに小さいと大きなナットに対応できず、大きすぎると狭い場所で取り回しにくくなります。
【モンキーレンチ使用時の注意点】 モンキーレンチには「上あご」と「下あご」があり、力をかける際は、固定されている「上あご」側に回転方向の力がかかるように使うのが基本です。逆方向に力をかけると、可動する「下あご」に負担がかかり、工具の破損やナットを傷める原因になる可能性があります。
様々なメーカーから販売されていますが、精度の高い製品を選ぶと、ナットをしっかりと掴むことができ、なめてしまう(角が丸くなる)リスクを減らせます。

ウォーターポンププライヤー:太いパイプもしっかり掴む

ウォーターポンププライヤー:太いパイプもしっかり掴むに関する画像
ウォーターポンププライヤーは、その名の通り、水道関連の作業に特化したプライヤーの一種です。アゴの部分がスライドし、数段階に開口幅を調整できるため、モンキーレンチでは掴めないような太い水道管や排水トラップのナットなどを掴むのに適しています。 内側にはギザギザの歯が付いており、円形のパイプでも滑らずにしっかりと固定できるのが最大の特徴です。蛇口の根元部分や、シンク下の排水パイプの緩みなどを締め直す際に非常に役立ちます。 ただし、ギザギザの歯は強力な分、ナットやパイプの表面に傷をつけやすいというデメリットもあります。化粧ナットなど、見た目が重要な部分に使用する際は、布などを挟んで傷を防ぐ工夫が必要です。

立水栓レンチ(水栓レンチ):蛇口の裏側など狭い場所で活躍

立水栓レンチ(水栓レンチ):蛇口の裏側など狭い場所で活躍に関する画像
立水栓レンチ(たてすいせんレンチ)、または単に水栓レンチとも呼ばれるこの工具は、シンクや洗面台の裏側にある蛇口の固定ナットを着脱するための専用工具です。通常のレンチでは到底アクセスできないような、狭く奥まった場所での作業を可能にします。 長い棒状の本体の先端に、ナットを掴むためのソケットが付いているのが特徴です。この工具がなければ、カウンターに取り付けられたタイプの蛇口(ワンホール混合水栓など)の交換は非常に困難と言えるでしょう。
まさに「縁の下の力持ち」的な特殊工具ですね。使用頻度は高くありませんが、蛇口交換を自分で行う際には必須アイテムとなります。ホームセンターなどで購入できますよ。
DIYで蛇口交換に挑戦しようと考えている方は、事前に自宅の蛇口の取り付け状況を確認し、立水栓レンチが必要かどうかを判断しておきましょう。

モーターレンチ:大きなナットを回すための強力な工具

モーターレンチ:大きなナットを回すための強力な工具に関する画像
モーターレンチは、モンキーレンチよりもさらに大きな開口幅を持ち、より大きなナットや継手を回すために使用される強力なレンチです。水道メーター周りや、太い給水管の接続部分など、固く締まった大きなナットを扱う際に活躍します。 モンキーレンチに比べて構造が頑丈で、長いハンドルによって大きな力をかけやすいのが特徴です。プロの水道工事士がよく使用する工具の一つですが、家庭での一般的な修理で必要になる場面は比較的少ないかもしれません。
【モーターレンチが必要になる可能性のある場面】
  • 水道メーター周りのバルブや継手の交換
  • 屋外の立水栓の根本部分の修理
  • 古い家屋の太い配管の修理
もし、ご家庭の修理でモーターレンチが必要になるような状況であれば、それは個人での対応が難しい大規模な修理である可能性も考えられます。無理に作業を進めず、専門業者への相談を検討することをおすすめします。

100均・ダイソーで揃う?水道修理の工具

  • 100均(ダイソー・セリアなど)で買える水道工具
  • 水栓や水道スパナは100均で代用できるか?
  • 100均工具のメリットとデメリット

100均(ダイソー・セリアなど)で買える水道工具

近年、100円ショップの品揃えは非常に充実しており、DIYに使える工具も数多く販売されています。水道修理に関連する道具も例外ではありません。 【100均で見つけられる可能性のある道具】
  • 小型のモンキーレンチやスパナセット
  • プラスドライバー、マイナスドライバーセット
  • ペンチ、ラジオペンチ
  • シールテープ
  • 作業用手袋
  • 雑巾
これらの道具は、簡単な作業であれば十分に役立つことがあります。例えば、蛇口のハンドル部分のネジを締め直したり、シャワーヘッドを交換したりする程度の軽作業であれば、100均の工具でも対応できるかもしれません。特にシールテープや手袋、雑巾といった消耗品は、コストを抑えられるため魅力的です。

水栓や水道スパナは100均で代用できるか?

「水栓の交換や固く締まったナットを緩めたい」といった場合、100均のスパナやレンチで代用できるのでしょうか。結論から言うと、本格的な水道修理には、100均の工具は強度や精度の面で不十分な場合が多いと考えられています。 水道設備のナットは、水圧に耐えるために非常に固く締め付けられています。100均で販売されている小型のレンチでは、十分な力をかけることが難しく、工具自体が破損してしまう恐れがあります。 また、工具の精度が低いと、ナットの角をなめてしまい、完全に回せなくなってしまうリスクも高まります。こうなると、専門業者に依頼しても取り外しが困難になり、修理費用が高額になる可能性も否定できません。
【注意】ナットをなめてしまうと… ナットの角が丸くなってしまうと、レンチが空回りしてしまい、取り外すことができなくなります。一度なめてしまったナットを外すには、専用の特殊工具が必要になったり、最悪の場合は配管ごと交換になったりすることもあります。

100均工具のメリットとデメリット

100均工具を水道修理に利用する際のメリットとデメリットを理解しておくことが大切です。状況に応じて適切に使い分ける判断が求められます。
メリット デメリット
価格 ◎ とにかく安価で手軽に入手できる △ 安かろう悪かろうの可能性がある
強度・耐久性 △ 軽作業なら問題ない場合も ❌ 高い負荷がかかる作業には不向き。破損のリスクがある
精度 △ ネジを締める程度なら使える ❌ ナットをなめさせてしまうリスクが高い
品揃え △ 基本的な工具は揃う ❌ 水道修理専用の特殊な工具はない
結論として、100均の工具は「応急処置」や「非常に軽い作業」に限定して使用するのが賢明です。本格的な水漏れ修理や部品交換を行う場合は、ホームセンターなどでしっかりとした品質の工具を準備することをおすすめします。
専門家アイコン不適切な工具の使用は、さらなるトラブルを引き起こす原因となる可能性があります。安全と確実性を重視するなら、専門メーカーの工具を選ぶか、プロの業者に依頼しましょう。

症状別!水道修理で使う工具の選び方

  • 蛇口の水漏れ(パッキン交換)に必要な工具は?
  • 固くて回らない蛇口に使う工具は?
  • 水道蛇口本体の交換に必要な工具は?
  • パイプの水漏れ修理に使う特殊工具

蛇口の水漏れ(パッキン交換)に必要な工具は?

蛇口からのポタポタという水漏れの多くは、内部のパッキンの劣化が原因です。パッキン交換は比較的簡単なDIY作業の一つですが、適切な工具が必要になります。
【パッキン交換に必要な主な工具】
  • プラスドライバーまたはマイナスドライバー: 蛇口のハンドル部分のネジを外すために使います。
  • モンキーレンチ or ウォーターポンププライヤー: 蛇口本体のカバーナットやスピンドル(内部の部品)を緩める際に使用します。
  • ピンセット or ラジオペンチ: 古いパッキンを取り出す際に便利です。
  • 交換用のパッキン: 蛇口のメーカーや型番に合った正しいサイズのパッキンを事前に用意しておく必要があります。
  • 雑巾: 作業中の水滴を拭き取ります。
作業を始める前には、必ず水道の元栓(止水栓)を閉めて水が出ないことを確認してください。これを忘れると、部品を外した瞬間に水が噴き出して大惨事になる可能性があります。パッキンのサイズを間違えると水漏れが直らないため、外した古いパッキンをホームセンターに持参して同じものを購入するのが確実です。

固くて回らない蛇口に使う工具は?

長年使用している蛇口や、水垢(スケール)が固着した蛇口は、ハンドルが固くて回らなくなったり、接続部分のナットが全く緩まなかったりすることがあります。このような場合、力任せに回そうとすると配管を破損させる危険があるため、適切な工具と手順で対処することが重要です。 まず試したいのが、ウォーターポンププライヤーモンキーレンチです。ナットやハンドル部分を布で保護した上で、工具を使ってゆっくりと力を加えます。このとき、一気に力をかけるのではなく、ジワジワと体重を乗せるように力を加えるのがコツです。
【注意!】 それでも回らない場合、潤滑剤(浸透潤滑スプレーなど)をネジ部分に吹き付けてしばらく放置すると、固着が緩むことがあります。しかし、それでも動かない場合は、部品が完全に錆び付いているか、ネジ山が破損している可能性があります。無理に力を加え続けると、壁の中の配管を破損させるなど、より深刻なトラブルに繋がる恐れがあります。
個人での対応が難しいと感じたら、速やかに専門の水道業者に相談することをおすすめします。プロは専用の工具や知識で、安全かつ確実に問題を解決してくれます。

水道蛇口本体の交換に必要な工具は?

蛇口本体のデザインを変えたい、あるいは修理不可能なほど故障してしまった場合は、蛇口本体の交換が必要になります。交換作業はパッキン交換よりも難易度が上がりますが、適切な工具があればDIYも可能です。 【蛇口交換に必要な主な工具】
  • モンキーレンチ(2本あると便利): 給水管の接続ナットを外したり締めたりする際に、共回りを防ぐために2本必要になることがあります。
  • 立水栓レンチ(水栓レンチ): シンクやカウンターの下から蛇口を固定しているナットを回すための専用工具。これがないと作業できないケースが多いです。
  • ウォーターポンププライヤー: 固く締まったナットを緩める際に役立ちます。
  • シールテープ: 新しい給水管のネジ部分に巻き付けます。
  • 雑巾・バケツ: 配管を外した際に残っている水をしっかり受け止めます。
最も重要なのは、新しい蛇口が既存の配管や取り付け穴に適合するかどうかを事前に確認することです。購入前に、取り付け穴の数や直径、給水管のピッチ(間隔)などを正確に測定しておきましょう。

パイプの水漏れ修理に使う特殊工具

シンク下などの排水パイプや給水管の接続部分から水が漏れている場合、修理にはいくつかの工具が必要になります。多くはナットの緩みが原因であり、その場合はウォーターポンププライヤーやモンキーレンチで締め直すことで解決できることがあります。 しかし、パイプ自体に亀裂が入っていたり、深刻な腐食があったりする場合は、パイプの交換が必要です。このような作業では、以下のような特殊な工具が必要になることがあります。
  • パイプカッター: 水道管(塩ビ管や銅管など)を正確な長さで綺麗に切断するための工具です。
  • 面取りリーマー: 切断したパイプの切断面を滑らかにし、接続不良を防ぐために使用します。
  • 接着剤(塩ビ管用): 塩ビ管とその継手を化学的に溶かして接合するための専用の接着剤です。
これらの作業は、正確な知識と技術が求められます。特に給水管の修理は、失敗すると階下への漏水など大きな被害に繋がる可能性があるため、DIYに自信がない場合は迷わずプロに依頼しましょう。
専門家アイコン配管の切断や接合を含む作業は、専門的な知識が必要です。安全に関する判断は、専門業者に相談することをおすすめします。

DIYとプロの境界線|工具と知識

  • 水道修理工具セットは買うべき?
  • DIYでは難しい修理と必要な特殊工具
  • 水道工事士の年収は?プロの仕事と資格について

水道修理工具セットは買うべき?

ホームセンターなどでは、水道修理に必要な基本的な工具がセットになった「水道工具セット」が販売されています。これからDIYを始めたい方にとっては、一つ一つ揃える手間が省け、個別に購入するより割安になる場合があるため魅力的に映るかもしれません。 【工具セットのメリット】
  • 必要な工具が一度に揃う
  • ケースに収納されており保管しやすい
  • 個別に買うより安価な場合がある
【工具セットのデメリット】
  • 使わない工具が含まれている可能性がある
  • セット内の個々の工具の品質が必ずしも高くない場合がある
  • 自宅の設備に合わない特殊工具は含まれていない
結論として、パッキン交換や簡単な部品交換など、基本的な作業を時々行う程度であれば、工具セットはコストパフォーマンスが良い選択肢と言えるでしょう。しかし、本格的なDIYを考えているなら、使用頻度の高いモンキーレンチやプライヤーなどは、信頼できるメーカーのものを個別に選び、徐々に買い揃えていく方が満足度は高いかもしれません。

DIYでは難しい修理と必要な特殊工具

DIYでの水道修理には限界があります。知識や経験、そして特殊な工具がなければ対応が難しく、かえって状況を悪化させてしまう可能性のある修理も存在します。 【プロに任せるべき修理の例】
  • 壁の中や床下の配管からの水漏れ: 原因の特定と修理に専門知識と技術が必要です。壁や床を壊す作業が伴うこともあります。
  • 給湯器やボイラー周りのトラブル: ガスや電気も関わるため、資格を持った専門家でなければ作業してはいけない場合があります。
  • 水道管の凍結・破裂: 専用の解氷機や配管交換の技術が求められます。
  • 排水管の深刻な詰まり: 高圧洗浄機やトーラー(業務用のワイヤー式清掃機)といった特殊な機材が必要になります。
  • 止水栓(元栓)自体の故障: 家全体の水を止められなくなるため、非常に危険です。水道局や指定工事店への連絡が必要です。
これらの修理には、前述の高圧洗浄機やトーラーのほか、管内カメラ(配管内部を調査するカメラ)や漏水探知機といった、一般家庭にはない高価な専門機材が使用されます。これらの症状が見られる場合は、迷わずプロの水道業者に連絡しましょう。

水道工事士の年収は?プロの仕事と資格について

水道修理を専門に行うプロフェッショナルは「水道工事士」と呼ばれます。彼らは日々の水回りトラブル解決から、大規模な配管工事まで、私たちの生活に欠かせないインフラを支えています。 水道工事士として働くためには、専門的な知識と技術を証明する資格が必要になる場合があります。代表的なものに「給水装置工事主任技術者」や「管工事施工管理技士」などがあります。これらの資格は、水道事業者から指定を受けるために必要であり、信頼の証となります。 気になる年収ですが、勤務形態(会社員か独立か)、地域、経験、保有資格などによって大きく異なります。一般的に、経験を積んだ水道工事士の年収は、日本の平均年収を上回る水準にあると言われています。求人情報サイトなどのデータによると、400万円から700万円程度が一つの目安とされていますが、独立して成功すればそれ以上の収入を得ることも可能な、専門性の高い職業です。
DIYで水道修理に興味を持ったことがきっかけで、プロの道を目指す人もいるかもしれません。それだけ奥が深く、社会貢献度の高い仕事であると言えるでしょう。

水道修理の工具に関するよくある質問

  • 水道修理に必要な道具はどこで買えますか?
  • 工具がなくても水漏れを応急処置する方法はありますか?

水道修理に必要な道具はどこで買えますか?

水道修理に必要な工具や部品は、主に以下の場所で購入することができます。
  1. ホームセンター: 最も一般的な購入先です。プロ用から家庭用まで幅広い品揃えがあり、専門の店員に相談することもできます。交換用のパッキンや蛇口本体なども豊富に扱っています。
  2. 金物屋・管材店: プロ向けの専門店ですが、高品質な工具や特殊な部品が見つかることがあります。
  3. インターネット通販: 様々なメーカーの工具を比較検討して購入できます。ただし、実物を確認できないため、サイズや仕様を間違えないように注意が必要です。
  4. 100円ショップ: シールテープやドライバーなど、一部の基本的な道具や消耗品を安価に入手できます。ただし、前述の通り、強度や精度が求められる作業には不向きな場合があります。
目的に合わせて、これらの店舗を使い分けるのが良いでしょう。初心者の方は、まずは品揃えが豊富で相談もしやすいホームセンターへ行くことをおすすめします。

工具がなくても水漏れを応急処置する方法はありますか?

工具が手元になく、今すぐ水漏れを止めたいという緊急時には、いくつかの応急処置方法があります。ただし、これらはあくまで一時的な対策であり、根本的な解決にはならないことを理解しておく必要があります。 【応急処置の方法】
  • 止水栓・元栓を閉める: 最も確実な方法です。まず水の供給を止めることで、被害の拡大を防ぎます。
  • 自己融着テープを巻きつける: パイプの亀裂などからの水漏れの場合、配管用の自己融着テープを強く引っ張りながら何重にも巻きつけることで、一時的に水漏れを止められる可能性があります。
  • 防水パテで穴を塞ぐ: 小さな穴や亀裂であれば、水回り用の防水パテで塞ぐ方法もあります。
  • タオルやビニールテープを巻く: 上記の道具もない場合は、水漏れ箇所にタオルを固く巻きつけ、その上からビニールテープでぐるぐる巻きにすることで、水の勢いを弱めることができます。
これらの方法は、あくまで専門業者が到着するまで、あるいは工具を買いに行くまでの「つなぎ」の処置です。応急処置が済んだら、できるだけ早く根本的な修理を行うか、専門業者に連絡してください。
※本記事の情報は、公開時点での一般的な情報をまとめたものです。DIYでの作業は自己責任で行い、個別の状況によって対応が異なる場合がありますので、詳しくは専門家にご相談ください。

まとめ:適切な工具で水道修理を安全に行おう

この記事の要点まとめ

  • 水道修理にはモンキーレンチやプライヤーなどの基本工具が必須
  • 安全作業のため手袋や保護メガネなどの保護具を準備することが重要
  • レンチには様々な種類があり用途に応じて使い分ける
  • シンク下の蛇口交換には立水栓レンチという専用工具が必要になる場合がある
  • 100均の工具は軽作業には使えるが本格的な修理には不向き
  • 100均工具は強度や精度に不安があり部品を破損させるリスクがある
  • 症状別に必要な工具は異なりパッキン交換は比較的簡単
  • 固く締まったナットは無理に回さず専門家に相談することも検討する
  • 蛇口本体の交換は難易度が上がるが適切な工具があればDIYも可能
  • パイプの切断や接合など専門知識が必要な作業はプロに任せるのが安全
  • 水道修理の工具セットは初心者には便利だが品質の確認が必要
  • 壁の中の配管や給湯器周りのトラブルはDIYの範囲を超える
  • プロの水道工事士は専門資格と特殊な機材を駆使して修理を行う
  • 工具はホームセンターやインターネット通販などで購入できる
  • 工具がない場合の応急処置はあくまで一時的なものと理解する
この記事では、水道修理に必要な工具について、基本的なものから専門的なものまで幅広く解説しました。簡単なパッキン交換から蛇口の交換まで、適切な工具を正しく使うことで、ご家庭で対応できるトラブルも多くあることがお分かりいただけたかと思います。状況に応じて適切な工具を選び、安全に作業を進めることが大切です。しかし、作業に少しでも不安を感じたり、自分での修理が難しいと判断した場合は、決して無理をせず、信頼できる専門の水道業者に相談することをおすすめします。

参考文献・出典

棚原健太郎(株式会社オーケー管理 代表取締役)
監修者

棚原健太郎(株式会社オーケー管理 代表取締役)

株式会社オーケー管理 代表取締役。給水工事主任技術者・排水設備工事責任技術資格者。鍵師養成学校修了。2003年の創業以来、水道・鍵・ガラスの修理事業を全国展開し、20年以上の実績を持つ。生活トラブル救急車の創設者として、現場経験と経営視点から実務的な情報を監修。

佐藤 裕(水道担当)
執筆者

佐藤 裕(水道担当)

株式会社 生活水道センター 本部長 水回りトラブルの受付業務に30年従事、給水工事主任技術者

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