強化ガラスとは?その強度や特徴を知っておこう!

強化ガラスとは? その強度や特徴を知っておこう! 「強化ガラス」という言葉を耳にされたことがあるかと思います。その言葉から強いガラスだということはわかりますが、実際にどのくらい強いのか、割れることはあるのかどうかについてはあまり知られていないようです。 そこで、強化ガラスの特徴について、メリットや取り扱いにおける注意点を含めて解説致します。


強化ガラスとは 

強化ガラスとは、通常のフロートガラスに熱処理を施したガラスです。いったんガラス板に熱を加えておいてから、冷風をあてることで急激に表面を冷却させます。ガラス板の中心がまだ熱い状態で表面のみを急冷するため、表面に引っ張り応力が発生し、通常のガラスより耐風圧強度が約3~4倍も高まります。

強化ガラスの見た目は通常のガラスと変わらず透明で、見た目で見分けることは出来ません。 強度が強いので、テーブルやディスプレイ箇所などの棚板、風呂場や子供部屋など、割れると危険の恐れがある場所を中心に使用されています。透明で光を通すので、安全性を確保したうえでガラス下がよく見えたり、採光を確保できたりするのが大きなメリットです。


強化ガラスは割れない? 

強化ガラスも残念ながら割れることがあります。しかし、通常のガラスと割れ方が全く違うという特徴を持っています。
通常のガラスは割れた時の破片が鋭く尖っているため、手で触ったり足で踏んだりすると大ケガをする恐れがあるのに対し、強化ガラスの破片は細かい粒状に砕け散るため、破片が皮膚に突き刺さることがめったにないのです。強化ガラスが「安全ガラス」とも呼ばれているのは、全く割れないからではなく、割れてしまった場合でもケガのリスクが低いからだと言えます。

また、使い方によっては簡単に割れてケースもあります。強化ガラスの強度の高さは、表面の引っ張り応力によるものなので、表面に一定のキズがつくなどして引っ張り応力のバランスが崩れてしまうと、一瞬でガラス板が粉々になってしまうのです。
この性質上、強化ガラスは現場で加工することができず、初めから使用するサイズに合わせて工場で加工されています。


強化ガラスの注意点とは? 

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強化ガラスは、防犯性も高いと思われる方も多いようですが、表面に傷を入れるとガラス板全体が崩れてしまうため、防犯には適していませんので注意が必要です。
また、強化ガラスは耐熱ガラスとは異なり、耐熱性や熱衝撃強度がそれほど高くはありません。急激な温度変化によって割れる場合もあるので、ガラステーブルに熱いものを直接置かないようにしましょう。

強化ガラスは、「強い」と言っても何に対しても強いわけではありません。強化ガラスの特徴を理解し、身の回りにある強化ガラスを正しく取り扱えるようにしておきましょう。


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棚原健太郎(株式会社オーケー管理 代表取締役)
監修者

棚原健太郎(株式会社オーケー管理 代表取締役)

株式会社オーケー管理 代表取締役。給水工事主任技術者・排水設備工事責任技術資格者。鍵師養成学校修了。2003年の創業以来、水道・鍵・ガラスの修理事業を全国展開し、20年以上の実績を持つ。生活トラブル救急車の創設者として、現場経験と経営視点から実務的な情報を監修。

西 和彦(ガラス担当)
執筆者

西 和彦(ガラス担当)

東京都大田区にてガラス専門店を経営。ガラス工事歴20年の豊富な実務経験を持つ。給水工事主任技術者、ガス可とう管接続工事監督者の資格も保有し、住宅設備全般の知識を活かした総合的なアドバイスを提供。窓ガラスの交換・修理から防犯ガラス、断熱ガラスの施工まで、あらゆるガラストラブルに対応してきた現場経験をもとに、実践的でわかりやすい情報を執筆しています。

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