ポリカーボネートの特徴!他のプラスチックとの違いは?

20201119 01 私たちの身近なさまざまものに使われている「ポリカーボネート」。最近では、スマホケースのハードタイプの大半はポリカーボネート製です。強度や加工のしやすさなどとても優れた材質で、表示では「PC」や「ポリカ」と記されています。
ポリカーボネートはプラスチックの一種ですが、その素材の特性は突出して優れているので、製品を選ぶ際にどんな素材なのか知っておくときっと役立つことでしょう。
そこで今回は、ポリカーボネートとはどんな素材なのか? その特徴について解説いたします。


ポリカーボネートとは? 

ポリカーボネート(polycarbonate)は、熱可塑性のプラスチックの一種で、アクリル樹脂などと共に有機ガラスとも呼ばれます。
プラスチックの一種と言うと、熱に弱く割れやすいイメージを持たれるかと思いますが、ポリカーボネートは、熱に強く、強度が高いため、プラスチックでありながらプラスチックとはまるで別ものだと認識してもよいほどです。
現在、ポリカーボネートが使われているものの一例は、食器や哺乳瓶、メガネやゴーグル、CDやカメラ、ヘルメットやスーツケース、テラスの屋根や高速鉄道線路の防音壁、
新幹線の窓や特殊部隊の防弾バイザーなど、身近なものから、軍事用品までさまざまなものに活用されています。


ポリカーボネートの特徴

1.耐熱性が高い
一般的にプラスチックは火に弱くアクリルも同様ですが、ポリカーボネートは、上は約130度、下はマイナス100度までの耐熱性があるのが特徴です。そのため、ポリカーボネート性の食器類は電子レンジや食器洗浄機の使用も可能となっていますし、雪かきのスコップなどにも使用されています。
また難燃性も高く、一般的なプラスチックよりも燃焼する速さが遅いのも特徴です。

2.強度が高い
ポリカーボネートは耐衝撃性が高く、ぞうが乗っても割れないと言われているほどです。
その強さは、なんとポリエチレンやアクリルと比較して50倍、ガラスの250倍だと言います。

3.透明度が高い
ポリカーボネートの透明度は、アクリル樹脂ほどではないものの非常に高く、カメラレンズにも使用されているほどです。

4.紫外線に強い
一般的なプラスチックは紫外線によって脱色したり強度が落ちたりしますが、ポリカーボネートは紫外線による劣化が少なく、屋外で使用する製品にも適しています。

5.加工性が高い
強度の高さを備えながらも、一般的なプラスチック同様、加工性に優れており精密な成型も可能です。また、気温や湿度によって素材が膨張するなどの変形がおきにくく、プラスチックネジにも使用されています。

6.軽くて安い
ポリカーボネートは丈夫でありながら軽いため扱いやすく、値段も特別高くはないので、幅広く活用しやすいのも特徴です。

7.引張強度が低い
ポリカーボネートは、引張強度には弱いと言われており、強く引っ張ると白化して透明感が低くなりますので、取り扱い時に注意しましょう。

8.薬品耐久性が低い
接着剤や漂白剤、アルカリ性の洗剤などの薬品には弱いので、ポリカーボネートへの使用はなるべく避けるようにしましょう。


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ポリカーボネートの特徴について紹介いたしました。ポリカーボネートは、プラスチックの一種でありながら非常に優れた性質を持った材質だといえます。最近では3Dプリンターを使用して、簡単にポリカーボネート製のパーツを作成することが出来るようにもなり、今後も幅広い活用に期待できますね。


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棚原健太郎(株式会社オーケー管理 代表取締役)
監修者

棚原健太郎(株式会社オーケー管理 代表取締役)

株式会社オーケー管理 代表取締役。給水工事主任技術者・排水設備工事責任技術資格者。鍵師養成学校修了。2003年の創業以来、水道・鍵・ガラスの修理事業を全国展開し、20年以上の実績を持つ。生活トラブル救急車の創設者として、現場経験と経営視点から実務的な情報を監修。

西 和彦(ガラス担当)
執筆者

西 和彦(ガラス担当)

東京都大田区にてガラス専門店を経営。ガラス工事歴20年の豊富な実務経験を持つ。給水工事主任技術者、ガス可とう管接続工事監督者の資格も保有し、住宅設備全般の知識を活かした総合的なアドバイスを提供。窓ガラスの交換・修理から防犯ガラス、断熱ガラスの施工まで、あらゆるガラストラブルに対応してきた現場経験をもとに、実践的でわかりやすい情報を執筆しています。

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